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北朝鮮の国営航空会社、高麗航空は3月28日から平壌と中国の丹東を結ぶチャーター便を就航させたが、運航は5月いっぱいで終了する見通しだ。韓国の聯合ニュースが報じた。

中朝国境地域の情報筋によると、中国民航局は、高麗航空に対して平壌丹東線の運航許可を出したが、その期間は昨年11月から今年5月末までだ。しかし、就航は5ヶ月もずれ込んだ。集客が思うようにいかなかったからだ。

遼寧省の各旅行会社は、この路線を使った北朝鮮ツアーを販売してきたが、売れ行きが芳しくなかった模様だ。3月28日の就航初日には、73人乗りのアントノフ148型機が投入され、50人ほどが搭乗したが、ほとんどが下見目的の旅行会社の代表たちだったという。

そもそもこの路線は、採算性に問題があるとの指摘が相次いでいる。

高麗航空は、遼寧省の省都・瀋陽と平壌を結ぶ路線を週2便運航しており、北朝鮮行の需要はこれで十分満たせるものと思われる。また、瀋陽は隣接する撫順まで合わせると人口686万人の巨大都市だが、丹東の人口は107万人に過ぎず(いずれも2015年末の市区人口)、そもそも市場の規模が異なる。

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また、丹東と平壌の間には列車が運行されており、わざわざ高い運賃(往復で1500元、約2万4000円)を払ってまで、飛行機を利用しようとする人は少ないようだ。

採算を度外視し、何らかの政治的な理由で就航したと思われるこの路線だが、今後の集客にも困難が予想されており、現在の週2便体制で安定的に収益を生み出せなければ、定期路線への昇格はおろか、路線の維持すら難しいだろうと情報筋は見ている。