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北朝鮮の人々の韓国製品好きが止まらない。当局がいくら取り締まっても、「上に政策あれば、下に対策あり」のお国柄だけあって、商人たちは様々な手を使って韓国製品を売ろうとしている。最近では、韓国ブランドを指す隠語が頻繁に使われているようだ。

平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋によると、道内の平城(ピョンソン)、咸鏡南道(ハムギョンナムド)の咸興(ハムン)、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の清津(チョンジン)など、地方都市においても、韓国製のテレビやノートパソコンを求める人が急増している。

韓国製品はご禁制の品。だからと言って、商人としては売れるものを売らないわけにはいかない。 そこで商人たちは「隠語」を使い、当局の監視をかわそうとしているのだ。

例えば、サムスンは「スン」、LGは「チュイ」(ネズミの意)などと呼ぶそうだ。

このような呼び方をすることで、官憲の取り締まりから逃れられるだけではなく、韓国製品が大好きなトンジュ(金主、新興富裕層)に洗練されたイメージを与えるとのことだ。

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北朝鮮の人々が家電製品そのものへの関心を越えて、品質やブランドに興味を持つようになったのは、昨年行われた朝鮮労働党第7回大会がきっかけだと情報筋は語る。

当局は、党大会の参加者に様々なお土産を持たせたが、その中には、ブランドのロゴを労働党の旗に付け替えた中国製の45インチ液晶テレビも含まれていた。これがどういうわけか韓国製品への関心を高めたという。

情報筋は詳細を語っていないが、地方の人はこの出来事で液晶テレビの存在を知ったが、品質に難があったため、「やはり韓国製がいい」という結論に達したのだろう。金正恩党委員長の偉大さを宣伝するために配ったはずのものが、韓国製品への関心を高める結果を生んでしまったのだ。

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また、ソーラーパネルの普及も家電人気に一役買っている。電力事情が極めて劣悪な北朝鮮の地方では、必要最低限の家電製品しか使えない状況だったが、ソーラーパネルを設置することにより自由に家電製品が使えるようになったのだ。

当局はソーラーパネルの生産、設置を奨励し、朝鮮中央テレビも関連番組を放送しているが、それを受けて北朝鮮の人々は「韓国製の液晶テレビを買って韓流ドラマを見たい」との思いをより強くしているのだ。

液晶テレビと並んで、人々の注目を集めているのはノートパソコンだ。

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大人、大学生はもちろんのこと、小学生までがノートパソコンを欲しがるようになったと情報筋は語る。ここでもやはり、韓国製が人気だ。中国製は安いかわりにちょっとした故障が多いが、サムスンやLGの製品は品質がいいと子どもにまで知れ渡ったという。

市場に出回っているノートパソコンは中国製の中古で、20万から30万北朝鮮ウォン(約2600円〜3900円)ほどだ。韓国製はその2〜3倍ほどで売られているという。