しかし、彼が輸入したパソコンのハードディスクに韓流ドラマのファイルが入っていると何者かに密告されてしまった。取締官に踏み込まれたものの、ファイルにはパスワードを掛けて隠しておいたため、逮捕は免れた。しかし、パソコンは押収されたため、逮捕は時間の問題だったことから、脱北を決意したという。
チョン牧師は、脱北ルートについて言及していない。今年1月に脱北した彼がラオスの首都、ビエンチャンにある韓国大使館にたどり着いたのは今月の10日で、ちょうど1ヶ月かかっている。韓国大使館はRFAの取材に「安全のため、肯定も否定もしない」と述べるに留まったが、手続きを踏み、近日中に韓国入りするものと思われる。
通常は中朝国境沿いの会寧(フェリョン)、恵山(ヘサン)、茂山(ムサン)などから脱北する人や、人身売買で中国に売られた人を助け、脱北させることが多く、平壌出身の男性が脱北するのは非常に珍しいと、チョン牧師は述べている。