脱北者「人身売買」の実態(3)

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北朝鮮と中国の国境地帯で横行する、北朝鮮女性の人身売買。前回までは被害者の証言に基づき、その実態について述べてみたが、今回は「加害者」側の話に耳を傾けてみたい。

韓国の民間団体が運営する対北短波ラジオ「国民統一放送」は先月、中朝国境で脱北ブローカーをしていたことのある男性の証言を伝えた。

その男性、北朝鮮の咸鏡北道(ハムギョンブクト)清津(チョンジン)出身のイ・ヒョヌさんは2004年から2006年まで、脱北ブローカーとして活動。その間、50人ほどの人々を、北朝鮮から中国へ密かに送り出した。そして2006年7月に中朝国境の川・豆満江(トゥマンガン)を越え、2007年2月に韓国入りした。

想像を絶する虐待

北朝鮮と国境を接している中国の遼寧省と吉林省には、中国朝鮮族の集住地域がある。