北朝鮮で現在も運営が確認されている収容所は14号、15号、16号、18号、25号の5カ所がある。その役割は、金日成主席から金正恩党委員長に連なる金一族の独裁維持に不都合とみなされた人物(政治犯)を捕らえ、その一族郎党を社会から隔離することにある。
ただ、首都・平壌から遠くない平安南道(ピョンアンナムド)北倉(プクチャン)郡にある18号管理所は、1987年には事実上、政治犯収容所としての機能を失い、教化所(刑務所)に転用されたとの説もある。
ただ、パクさんの証言を聞いてみると、内部で行われている虐待は政治犯収容所にも劣らぬものだ。
(参考記事:赤ん坊は犬のエサに投げ込まれた…北朝鮮「政治犯収容所」の実態)パクさんは1才のとき、軍人だった叔父が部隊から脱走したことで罪に問われ、家族や親戚とともに18号管理所に連行された。その後、外の世界も知らぬまま、長期にわたり収容所生活を送った。