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中国には、「朝鮮族」と呼ばれる人々が暮らしている。朝鮮半島にルーツを持ち、19世紀末から1930年代にかけて中国東北地方に移住した人々の子孫だが、その大多数が歴史的経緯で中国国籍を持っている。全体で240万人いる朝鮮族だが、中国に暮らしているのは180万人に過ぎず、残りの多くが主に韓国に出稼ぎに行っている。

一方、中国に定住しつつも北朝鮮国籍を持つ「朝僑」と呼ばれる人々も3000人ほど存在するが、彼らの間でも韓国出稼ぎブームが起きているという。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

朝僑は、中国人の配偶者と結婚し、北朝鮮のパスポートを持ちながらも、長期滞在ビザを得て、中国に永住している。主に北朝鮮とのビジネスで生計を立て、脱北者を密告するなど、親北朝鮮的な活動を行っている。

また、北朝鮮で大きな政治行事がある際には、大使館に多額の「忠誠の資金」を捧げている。金日成氏の生誕記念日には、彼が通っていた吉林市の毓文中学校で記念行事を開催する。

ところが、彼らの子どもたちの中で、中国国籍を取った上で韓国に出稼ぎに行く者が多いと中国の情報筋は伝えている。

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別の情報筋によると、朝僑の家庭では、親は親北朝鮮的で、子どもは韓国に親しみを持っているケースが多い。しかし、親から言われて親北活動をする子どもも多くはないが、存在するという。

つまり、北朝鮮当局が親に圧力をかけて、韓国に住む子どもにスパイ活動をさせることもありうることを意味する。

そんな北朝鮮に嫌気が差し、北朝鮮国籍を捨てて中国国籍を取得する朝僑が増えている。また、子どもが韓国の在外同胞ビザ(事実上の永住ビザ)を持っていれば、その親には訪問同居ビザが与えられ、長期滞在が可能になる。