一昨年11月、朝鮮労働党の機関紙である労働新聞は社説で次のように強調した。
革命の信念は自然に遺伝されるものではない。信念を捨てた人間は、かつての社会的地位があったとしても、歴史のゴミとして捨てられるのが革命闘争の教訓だ。
2015年11月2日付労働新聞社説「死んでも革命信念を捨てずにいよう」より
建国以来、代を次いで金王朝を支えてきた赤い貴族たちの命運も金正恩体制では一寸先は闇のようだ。
高英起(コウ・ヨンギ)
1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 、 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 、 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。