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1980年代と90年代に政治犯収容所の警備隊員として勤務し、脱北後にその凄惨な実態を告発してきた安明哲氏は、次のように語っている。

「そもそも『政治犯』という言葉は、体制に逆らう危険人物を指す意味で使われていて、体制側がその範囲を自由に決められます。北朝鮮でも同様で、独裁者の権威に逆らうものはすべて政治犯になる可能性があります。 そして、北朝鮮の人々を最も恐れさせているのが『連座制』です。自分だけ処罰されるのではなく、幼い子どもまで含めた家族親類全員が管理所に連れていかれることは、誰もが避けたいでしょう。当局としては、反抗の芽を完全に摘むためにも、一族郎党を全員処罰するんです。例えば、1993年に発覚した『フルンゼ軍事大学留学組』によるクーデター未遂や、1995年に起きた6軍団のクーデター未遂などの事件が起きた際には、数千人が一度に管理所に送られてきました」

(参考記事:同窓会を襲った「血の粛清」…北朝鮮の「フルンゼ軍事大学留学組」事件

北朝鮮の収容施設内での残忍な行いについてはつとに知られているが、強調したいのは、この問題が核・ミサイル問題とも無縁でないということだ。