とはいえ、故郷にいる親兄弟を全員連れて出ることはできないし、その人々が当局から圧迫を受けることは避けられないだろう。

テ氏が昨年7月に亡命に踏み切った詳細な経緯やきっかけは、なお明らかにされていない。ただ、彼の息子たちはロンドン在住が10年に及ぶ中で、すっかり自由世界の文化に馴染んでいたとされる。北朝鮮に帰っても、順応するのは難しかったろう。こうした諸々の状況の中で、テ氏は「究極の選択」を迫られたと考えられる。

(参考記事:亡命した北朝鮮外交官、「ドラゴンボール」ファンの次男を待っていた「地獄」

幼い子供まで

言い方を逆にすれば、家族が政治犯収容所――正式名称は「管理所」――に送られる恐怖こそが、多くの北朝鮮の外交官たちの思考と行動を縛っているということだ。

    関連記事