北朝鮮が、内部の葛藤を外部に向けるために、韓国に対して伝統的なテロリズムとニューテロリズムを同時に遂行する可能性があると、キム・サンギョム東国大法学部教授と、イ・デソン・トンギ大法政学部助教授が主張した。
両教授は、最近統一研究院が発刊した『統一政策研究 2号』に掲載した、「北朝鮮のニューテロリズムと対応策」という共同の執筆論文を通じて、「北朝鮮は朝鮮戦争から現在まで、赤化統一を果たすために、持続的に武力挑発行為とテロリズム戦術を使っている」と述べている。
また、「北朝鮮は2009年を基点に、キム・ジョンウンを権力継承の対象に指目し、これを達成するために北朝鮮内部や中国などの国家から、支持と同意を得る手続きを経て、こうした過程で韓国に対する伝統的テロリズムとニューテロリズムを並行させる可能性がある」と主張した。
さらに、「こうした北朝鮮のニューテロリズムの様相は、最尖端の大量殺傷武器(WMD)を利用するのと同時に、高度に熟練されて専門化された、北朝鮮の特殊工作員を積極的に活用する可能性が高い」と分析した。
特に、「かつて北朝鮮の国家支援テロリズムの直接の被害対象は、特定の人(hard target)だったが、北朝鮮によって発生可能なニューテロリズムの直接の被害対象は、不特定多数(soft target)の罪のない市民である。そのため、対策作りが急がれる」と指摘している。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面両教授はまた、「北朝鮮の大量殺傷武器のうち、化学・生物兵器、放射性物質及び核兵器の直接の被害国家は韓国になる可能性が高い」と述べ、「北朝鮮はサイバー空間で韓国とアメリカの国家機関などを対象に、2009年7月7日に同時多発的な『DDoS 攻撃』を敢行したため、その脅威は一層高まった」と指摘した。
さらに、北朝鮮のニューテロリズムに備えるため「北朝鮮を核拡散禁止条約や核物質防護協約、生物兵器協約、化学兵器禁止協約、サイバー犯罪防止条約などに加入させなければならないし、国内では最尖端の大量殺傷武器を活用した、ニューテロリズムと係わる統合防衛法や警察官職務執行法、司法警察法、警備業法などの改正について議論しなければならない」と強調した。
それ以外にも「北朝鮮のサイバーテロリズムと係わって、刑法や電気通信基本法、国際刑事司法共助法、犯罪人引渡法や北朝鮮の核・生化学・サイバーテロリズムに対処するための、対テロ専門要員の養成にも力を注がなければならない」と主張した。