北朝鮮の朝鮮中央通信は23日、中国と日米韓が対立し、「東アジア地域の情勢は核戦争勃発の危険極まりない最悪の状況へ疾走している」と指摘。その根本的原因が米国の挑発的な軍事的策動と地域列強の覇権争いにあると主張する論評を配信した。

論評は、中国軍機が9日に対馬海峡の上空を往復し日本の航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)した件について、「日本は日本なりに『戦争国家』としての体裁を備えるための法律的・制度的装置づくりと軍国化策動を露骨にしながら中国を目標としているということを隠していない」と主張。

さらに、「同地域で中国を政治的・軍事的に制圧するための米国の挑発的な軍事的策動もさらに強化されている」としながら、日米韓が三角軍事「共助」の完成と武力増強に拍車をかけていると強調した。

そのうえで、「現実は、北東アジア地域の情勢が激化している根本原因がわれわれの自衛的国防力強化にあるのではなく、米国の挑発的な軍事的策動と同地域で勢力圏確保を巡った地域列強の覇権争いにあるということを実証している」と主張した。地域列強には、米国だけでなく中国も含まれるとみられる。

朝鮮中央通信の報道全文は次のとおり。

勢力圏確保のための地域列強の覇権争い 朝鮮中央通信社論評

【平壌1月23日発朝鮮中央通信】最近、北東アジア地域の情勢がたいへん先鋭である。 特に、中国と日本間の政治的・軍事的対決が日増しに表面化している。

1月9日、数台の中国戦闘機と日本「自衛隊」戦闘機が対馬海峡の上空で大々的にそうぐうする事件が発生した。

中国戦闘機の当該水域通過に対応した日本「自衛隊」戦闘機のスクランブルによって「空中戦」が繰り広げられて地域情勢を一触即発の状況へ追い込んだ。

これに関連する日本の抗議に中国軍部は、「定期的な訓練」であり、「中国人民解放軍の類似した訓練が少なく行われるので日本がそれに適応していないようだ」と立場を明らかにした。

中国側では、「われわれが行きたければ行くのであり、行って何をするかに対しては日本人と論じる必要がない」という公開的な主張も出ている。

日本は日本なりに「戦争国家」としての体裁を備えるための法律的・制度的装置づくりと軍国化策動を露骨にしながら中国を目標としているということを隠していない。

同地域で中国を政治的・軍事的に制圧するための米国の挑発的な軍事的策動もさらに強化されている。

米国は、アジア太平洋支配戦略に従って戦略核戦力の過半数を同地域に集中展開しており、南朝鮮、日本との3角軍事「共助」の完成と武力増強に拍車をかけている。

これによって、北東アジア地域の情勢は核戦争勃(ぼっ)発の危険極まりない最悪の状況へ疾走しており、地域内での軍備競争がいっそう熾(し)烈になっている。

現実は、北東アジア地域の情勢が激化している根本原因がわれわれの自衛的国防力強化にあるのではなく、米国の挑発的な軍事的策動と同地域で勢力圏確保を巡った地域列強の覇権争いにあるということを実証している。

こんにち、列強間に日を追って熾烈になっている勢力争いはそれが基づいている戦略の執ようさと実行に動員された武力の近代的水準によって20世紀の衝突と比べようもない。

われわれが自衛的措置を講じるたびに大変なことでも起こったかのように「情勢を悪化させるいかなる行動も中止すべきだ」と言っていた国々が今や、論理的に言うべき言葉を探すのが当然である。

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