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新年を迎えた北朝鮮では、金正恩党委員長の新年の辞を学習する集まりや、その課題の貫徹を誓う政治集会が各地で開かれている。同時に「堆肥戦闘」、つまり「人糞集め」の大キャンペーンが繰り広げられている。

6日の労働新聞は、黄海南道(ファンヘナムド)、両江道(リャンガンド)、平安北道(ピョンアンブクト)など全国各地で、イルクン、労働党員、一般労働者が、都市で集めた人糞で堆肥を生産し、協同農場に送ったと大きく報じている。

しかし、勇ましい報道とは異なり、人糞集めは誰も積極的にやろうとしない。地域や時期によって異なるが、1人あたり1トンから3トンもの人糞を集めることを要求され、達成できない場合は厳しく批判される。

与えられたノルマをこなすために、人糞争奪戦が起きる。人糞を盗られないために、寝ずの番をすることすらある。さらには、1月初めから4月中旬までの間、週に2〜3日、期間中30〜40日を人糞集めに費やすはめになる。そうすると、その分商売ができなくなってしまう。

そこで登場したのが「人糞ブローカー」だ。なにも実際に人糞のやり取りを行うわけではない。両江道のデイリーNK内部情報筋がその詳細を伝えた。

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ブローカーは、農場の担当にワイロを渡した上で話をつけて「堆肥確認書」を発行してもらう。これを売るというのだ。これを提出すれば、人糞集めのノルマをこなした扱いとなる。

農場の反応もまんざらでもない。肥料にする人糞は得られない代わりに、現金収入が得られる。それで肥料を購入できるからだ。

農場の幹部は、ブローカーから受け取ったタバコ、酒、果物の一部は農場員に渡し、自分がすべき仕事をさせる。そして、テレビ、ダウンジャケット、現金などは自分の懐に入れるのだ。

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人糞は、道内の恵山(へサン)や普天(ポチョン)の市場で、1トン10万北朝鮮ウォン(約1200円)、腐植土は5〜6万北朝鮮ウォン(約600〜720円)で購入できる。そこにブローカーに渡す報酬2万北朝鮮ウォン(約240円)、1万5000北朝鮮ウォン(約180円)を上乗せする。

ブローカーは、うまく稼げば1日10万北朝鮮ウォンの収入が得られる。また、機関、企業所から団体注文が入れば、対象となる人数や必要となる人糞の量に合わせて、テレビや自転車などを報酬として受け取る。

人糞集めは本来、化学肥料の生産量が足りない穴を埋めるために行われているものだが、モノがなくともカネで解決できるとなれば、全くの本末転倒だ。