そのほとんどは、商売がある程度の規模で行われている都市部で生活する人のはずだ」と推測する。
ミン氏はさらに、平均以下の収入で生活する住民は「農村部に住む農民が多い」と指摘する。その上で、「農民は農地にしばりつけられ、報酬も農作物で支払われるなど現金収入を満足に生み出せない構造のなか、封建時代の農奴のように働かされている。彼らの困窮ぶりに注目するべきだ」と警告する。
「2016北朝鮮の主要統計指標」に、北朝鮮の農村人口の割合は出ていない。2008年以降は空白のままである。ただ、2008年以前の数値を見ると36.8%とある。北朝鮮は軍や首都・平壌への食糧配給を優先しているため、今もこの水準を大きく外れることはないだろう。