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ハタハタ漁が最盛期を迎え、北朝鮮は中国への輸出に力を入れている。ところが、売れ行きがあまり芳しくないと米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

北朝鮮国営メディアによると、金正恩党委員長は先月、各地の水産事業所を視察。山のように積み上がったハタハタを見た金正恩氏は、「人民軍水産部門の従業員が獲り入れた魚を適時に処理できなくて苦心していると言うがどんなにいいことだ、疲れてもこのように幸せなことを聞く時には新たな力が沸き、働く甲斐を感じる」と述べ、ご満悦の様子だったという。

こうした中、北朝鮮の貿易会社は、外貨稼ぎのためにハタハタを中国に輸出したものの、中国の業者、消費者の反応が今ひとつ芳しくないという。

中国の国境都市に住む対北朝鮮情報筋によると、ハタハタは朝鮮族にはそこそこ売れるものの、漢族には元々好まれないとのこと。

困ったのは貿易会社だ。冷凍庫を借りて大量のハタハタを保存しているが、一向に在庫は減らない。賃貸料の負担も馬鹿にならない。そもそも、市場調査も行わずに輸出した貿易会社の「自業自得」とも言える。

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この情報筋は優しい人のようで、在庫を抱えて困っている貿易会社を不憫に思い、同社からの頼みで買ってくれるという人を探している。しかし、なかなか見つからないと嘆く。

一方、別の情報筋は、ハタハタが売れない理由を「保存管理がなっていないから」と苦言を呈す。

「ハタハタは、オスと卵を持ったメスとの価格差が非常に大きい魚だが、北朝鮮の業者はオスメスを一緒くたにして麻袋に入れている。こんな状態では中国の業者はもちろん、韓国の業者も手を出そうとしない。なんでこんなことをしているのか、理解に苦しむ」

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さらに、北朝鮮産のハタハタは、体長が15センチに満たない小ぶりのものばかりだというのも、不人気の理由の一つだ。ちなみに価格は1トンで5500元から6000元(約9万2000円〜10万円)だという。

「こんなに売れないんだったら、中国に輸出するよりも、金正恩氏が約束したとおり、北朝鮮の人々に配給したほうが、よっぽど(体制宣伝の)効果がある」(情報筋)

中国では「日本叉牙魚」と呼ばれるハタハタだが、中国ネットショッピング大手のタオバオや京東では扱っておらず、ネットでも「日本に行って食べた」という記述ばかりで、そもそも存在があまり知られていない。

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韓国では、主に東海岸の江原道で獲れるが、それ以外の地域ではあまり知られておらず、あまり人気もなかったが、日本への輸出が始まって以降、人気も値段も急上昇した。ちなみに江原道の人は、中国の朝鮮族とは異なり、卵を持った晩秋のメスよりも、卵がなく身に脂がのった初秋のメスやオスを好むとのことだ。