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今月11日の午前5時ごろ、パトロールを行なっていた清津市保安署(警察署)の夜間巡察隊が、コンクリートの壁に「人民のかたき、金正恩を処断せよ」と書かれているのを発見したのだ。

保安署は、落書き事件が市民に知れ渡らないように、一帯を通行止めにするなどの措置を取ったが、市内全域に口コミであっという間に広まってしまった。どうやら保安員(警察官)が発見する前に、付近を通りかかった複数の商人がこの落書きを目撃し、周囲の人々に触れ回ったようだ。

北朝鮮では一般的に、このような落書きやビラを目撃しても、ほとんどの人が通報しない。「金正恩氏に対する批判は重大犯罪なので、下手に通報などすれば自分が疑われ、最悪の場合は首が飛びかねない」と思うからだ。「触らぬ最高指導者に祟りなし」というわけで、スルーするのである。