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北朝鮮は1日に発表した新年共同社説でこれまでの慣例に従い『政治・思想の目標』を提案せず、09年の金正日の主要業績を述べる程度で留まった。

昨年は健康悪化説が奄ウれていた金正日の健在ふりを強調し、「主体思想と先軍思想で全党、全軍、全民を武装させるために『事業』をさらに頑張って行わなければならない」と、思想組織的な目標を繰り返して主張した。

しかし、今年の新年共同社説では住民の生活向上を第一の目標として提案し、主体思想および先軍思想の実現など政治・思想的な目標は党と軍に限って原論的な内容だけ述べている。

まず、「金正日同志は昨年に新しくて革命的な大高潮を通じて、革命と強盛大国建設で決定的な局面を切り開く雄大な国zと作戦を行いました。そして、我々の軍と人民の闘争を賢明に領導してくださいました」と自評した。

そして、金正日を「千里馬の故郷であるカンャ唐ニいう土地に大高潮の烽火を上げてくださったこと、150日戦闘と100日戦闘ができるように勇気付けてくださったこと、その勝利のために革命的な措置を行ってくださったことなど。親愛する将軍様の領導力は、この世では前例の無い大革新です。そして大きな飛躍の暴風が生み出される根本であり、源泉でもありました」と称えた。

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そして、 ▲光明星2号の打ち上げ、▲ソンWン製鋼連合企業所で鉄の生産システムを完成、▲平壌の祝砲夜会、▲150日戦闘と100日戦闘の成果、▲各工業部門建設の成果、▲社会主義文化芸術建設などを挙げながら「敬愛する金正日同志の偉大な業績は祖国の歴史に永遠不滅に残る」と主張した。

今回の新年共同社説でも軍は党より先に言及されたが、「軍規の維持や国家建設事業の積極的な参加」という基本的な使命だけを述べている。

「人民軍の兵士は革命的な軍人精神でヒチョン発電所建設工事現場をはじめ、大きな建設現場で歴史に残る偉大な業績を創造していくべきだ。『人民を助ける!』というスローガンを高く掲げ、先軍朝鮮の根本である軍民一致を徹底して守り、思想精神や道徳、体育、芸術など全ての面で社会的に模範にならなければならない」と指摘した。

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特に、先軍政治という名の下で、政治・経済・社会分野で党組織や内閣より優先だった軍に『人民を助ける!』という目標を再度強調したことに注目すべきだ。昨年に続き、今年も登場した『社会的な模範になる』という指針は兵士たちの不法行為や社会規範の破る行為に対して間接的に警告していると考えられる。

党についても『金正日に対する忠誠』のような通常の言及はせず、『人民に対する献身的な服務』を集中的に強調している。

「今年の総攻勢で輝く勝利を収めるためには、党を強化し、党組織の役割をより高めるべきだ」と党組織と党員が住民の利益を守るために働くことを指示した。

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今回の新年共同社説で党の役割がより強調されたのは、金正日の統治において2つの柱である党組織と軍組織のバランスを合わせながら、存在感のなかった地方での党の役割を強化するためだと考えられる。

それ以外にも、住民の間で広まっている非社会主義に対する教養と統制を強調した論調が昨年に比べて非常に柔らかくなった。

昨年の共同社説では「我々も人民の闘争や生活において、時代遅れの古い思想の残骸や異色的な生活風潮は許せない。帝国主義の思想文化の浸透と心理謀略戦に立ち向かうべきだ」と強調した。しかし、今年の共同社説ではこういった内容が全くない。

『帝国主義の思想文化の浸透』に対する警告がなくなったことを、2010年に日本、アメリカ、中国との対外交流を拡大させるためだと分析している人もいる。しかし、このような論調の変化が開放という政策変化を意味する北朝鮮当局の計画的な意図なのか、『人民のために服務』という全体的な内容に合わせた表現上の理由なのかは、まだわからない。