北朝鮮の朝鮮中央通信は23日、「民心を代弁するメディアの力は大きい」と題する論評を配信。朴槿恵大統領の知人女性による国政介入疑惑を追及する複数の韓国メディアの活動を肯定的に評価した。
論評は、JTBC、国民日報、オーマイニュース、民族日報、CBSの名前を列挙し、「進歩と保守を超越して特大型不正スキャンダルの真相を究明しているメディア活動こそ、正義と真理の代弁者、時代の先覚者としての責任と役割を全うしようとする正当かつ義に徹する行動だ」と持ち上げている。
その上で、朴槿恵政権がメディアに対する弾圧を企んでいるとして、「メディアが極悪なファッショ独裁の弾圧を免れ、真の自由を取り戻すには、腐敗した『政権』の御用ラッパ手、『番人』ではなく、民心に呼応するメディアとしての本分を全うしなければならない」などと述べている。
北朝鮮には言論の自由が皆無に等しく、報道は国営・官営の御用メディアによる体制宣伝が大部分を占めるが、国外に向かっては「完璧な民主主義国家」を名乗っており、今回のように「上から目線」で他国の言論の自由について論評することも珍しくない。