さらに9月16日には、清津市水南地区の女性の党書記が暴漢に襲われて意識不明の状態となった。10月8日には、羅南(ラナム)区域の人民委員会労働課長が刃物で刺されたが、なんとか一命を取りとめた。そして、これらの事件の犯人は一人も捕まっていない。
10月19日には、慈江道の教化局から満浦(マンポ)市の保安署に新しく赴任してきた保安員が旅館で、刃物で刺され死亡する事件が発生した。教化局とは、拘禁施設である教化所を管理する部署だ。強制労働、拷問、そして女性虐待が常態化している教化所の管理者だっただけに、住民から恨みを買って殺害された可能性が高いと情報筋は見ている。
(参考記事:北朝鮮、拘禁施設の過酷な実態…「女性収監者は裸で調査」「性暴行」「強制堕胎」も)このような凶悪事件が相次いでいるにもかかわらず、さらなる報復テロを恐れてか司法機関の捜査自体も進んでいない。