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北朝鮮政府の許可を受けて中国と東南アジアで営業している北朝鮮食堂が、派遣された北朝鮮の従業員の数に従って10万から30万ドルという一定の金額を北朝鮮政府に納めていることが明らかになった。

中国や東南アジアで営業している北朝鮮食堂が、営業利益の一部を本国に送金していることは既に知られている事実だが、こうした食堂の具体的な上納金額が明かされたのは今回が初めてだ。送金額が目標に達しなければ、上部機関で営業の中断及び撤収措置を取ると伝えられた。

北朝鮮の外貨稼ぎ機関に所属して、中国で北朝鮮食堂を運営した経験があるキム・ミョンホ(仮名, 52)氏は14日、中国丹東市内の某所で記者に会い、“内閣の各省や傘下機関、外貨稼ぎの事業所で競って外国に食堂を作ろうとしている”と語った。

キム氏によれば、こうした食堂の上納金額は、普通現地に派遣される奉仕員(女性従業員)らと、キッチンや食堂の運営に関与する職員の数によって決まるという。

キム氏は“奉仕員を含めて北朝鮮から来た職員の数が15人以下の小さな食堂は1年に10万ドルで、職員の数が20人を越えると20万ドル、それ以上は最大 30万ドルと上納金額が規定されている”と語った。

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キム氏は“毎年上納金額を持って平壌にある事業所の本部で総括をするが、少しだけ未納したり成果がなければ、すぐに撤収の圧力をかける”と言った。

現在、中国やベトナム、カンボジア、ラオスにある北朝鮮の食堂だけでも100ヶ所を越える。ここから毎年北朝鮮に10万〜30万ドルが送金される場合、北朝鮮は外国の食堂の営業だけでもおよそ数千万ドルを稼ぐという計算が可能だ。

キム氏は“北朝鮮の食堂が主要な外貨稼ぎの事業所として脚光を浴びている”と言いながらも、“競って事業を推進しても、従業員の離脱など、内部の取り締まりができずに、食堂の中断も続出している”と言った。

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中国のチンタオにある北朝鮮食堂、‘平壌モラン館’と‘平壌館’が従業員の離脱で、数ヶ月後に営業が中断した事実が、本紙の取材で確認されている。

現在、北朝鮮の内閣の各省(1ヶ部署)には、政府が下した外貨稼ぎ計画を達成するための、別途の貿易会社がある。海外で営業中の北朝鮮食堂も、大部分がこうした貿易会社に所属している。

キム氏は“こうして得た外貨は、上級機関の運営資金として使われ、一部は党の資金の形でその上に上がる。それ以上はよく分からない”と語った。

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北朝鮮食堂の料理の値段が高い原因は、このような上納金問題もあると思われる。北朝鮮食堂の料理の価格は地元の食堂の3倍を上回る。丹東市では中国人が運営する高級食堂で、中国の貨幣で6人民元で十分食べることができる冷麺も、北朝鮮食堂では10~15人民元と、2倍以上高い。

価格は高いが北朝鮮食堂が人気を呼ぶ理由は、現地の他の食堂にはない、北朝鮮の奉仕員の歌と踊りの公演があるからだ。公演をする奉仕員たちは多くが20歳から25歳の若い女性で、北朝鮮の歌はもちろん、中国の歌まで歌って利用客を沸かせている。

14日夕方に丹東市の北朝鮮食堂に行った中国人のワン某氏は、“料理の値段は高いが、美しい平壌のお嬢さんたちと踊って一緒に歌うことができて、カラオケが別に必要ないくらいよい”と語った。

また、“中国の食堂では受けられない水準の高いサービスで、事業のパートナーを接待するにもよい”と満足そうに語った。北朝鮮食堂は、夜間には食べ物と公演を同時に提供する独特の営業方式で人気を呼んでいる。最近では、公演だけではなく、行き付けの利用客と一緒にダンスをしながら興をあおる積極的な営業も試みている。

丹東で中朝貿易に携わる朝鮮族のイム某氏は、“ろくな外貨所得源がないため、食べ物と公演で営業をしているが、丹東市だけでも10ヶ所を越える”と述べ、“外貨がなくて、貿易をしても正常な決済ができないのに、食堂だけ増える姿がうら寂しい”と語った。