米国と韓国が、軍事力によって北朝鮮の核の脅威を取り除こうと思えば、偶発・突発的な衝突が起きた場合、それに素早く乗じ、一気に正恩氏の命を狙う――つまりはカウンター攻撃による「斬首作戦」を仕掛けるしか可能性はない。
何故なら民主主義国家では、戦争を始めるにも国民にリスクを説明しなければならないが、「核ミサイルが飛んできて、もしかしたら打ち落とせないかもしれないけど、それでもやりますか?」と聞かれ、賛成多数で「YES」との答えが出る状況など、ちょっと考えられないからだ。
しかしカウンター攻撃を狙う場合は、「相手が先に攻めてくるかもしれない」という状況説明に加え、「北の人々を圧政から解放する」という大義名分があれば、押し切れないこともない。実際、米国はこのような構図でイラク戦争を始めている。