12日にタイ当局がグルジア籍の貨物機からミサイルなど北朝鮮製の兵器を押収し、乗務員らの身柄を拘束した事件と米朝対話の関連性について、今回の事件が米朝対話に及ぼす影響は小さいという専門家らの分析が出ている。
北朝鮮の核問題を解決するための米朝対話が行われた直後にこのような事件が発生したため、今後米朝対話に悪影響を及ぼすのではないかという予想も一部で出ている。しかし、北朝鮮がこれまで米朝対話と武器の輸出を異なる問題として扱ってきたため、直接の影響はないと考えられる。
アメリカは国連制裁決議案1874号に基づき、北朝鮮の武器輸出などを制裁しているため、国連レベルでの解決法案が検討されると思われる。
韓国・国防大学のキム・ヨンス教授はデイリーNKとの電話インタビューで、「アメリカはこれまで制裁と交渉というツートラック戦略を講じてきたが、今回の事件と関連して、対話とは違うルートで制裁を行うだろう」と予想した。
一方で、「米朝間対話において、北朝鮮の武器の輸出が今後重大な影響を及ぼす要素になるとは言えない。むしろ、北朝鮮の核問題と関連して日米韓に名分ができる機会になるだろう」と主張した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面統一研究院のチョン・ソンフン先任研究委員も、「これまで北朝鮮は米朝対話とは関係なく武器を輸出するなど独善的な行動を取ってきたため、今回の事件とは関係なく米朝対話は続くだろう」と予想した。
また、「今回の事件で北朝鮮は国連制裁に明らかに違反した。そのため、アメリカも国連を通じた対北制裁を行うだろう」と述べた。
韓国政府関係者も、「米朝間対話の流れと制裁の履行は関係ない。これが対話と制裁を並行させるツートラックアプローチの核心だ。制裁に違反したことが確実であれば、制裁は履行すべき」と話した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面国策研究所のある研究委員は、「今回の事件は米朝対話が本格化する時期に起きた事件だったため、今後米朝対話のモメンタムがどのようになるのか見守るべきだろう。アメリカは対話の可能性についてはオープンにしておき、北朝鮮が国連決議1874号に違反した場合は積極的に制裁に臨むとみられる」と予想した。
北朝鮮のこうした武器輸出は北朝鮮の二重性を証明する事例で、国際社会からの圧力がさらに高まる可能性がある。そのため、6カ国協議への復帰に拍車がかかることも予想されている。