今年1月、ロシアのウラジオストクで、北朝鮮労働者が焼身自殺する事件が発生した。現地当局によると、この労働者の家から朝鮮語で書かれた遺書が発見された。そこには「仕事が辛く、カネもなく、生活が苦しい」などと書かれていたという。また、「誰も恨んでいない」との言葉もあったとのことで、抗議を込めた自殺ではなかったのかもしれない。
ただ、個人の権利がほとんど尊重されない北朝鮮において、多くの(あるいはほとんどの)人々が「人権とは何か」の概念すら持ち合わせていないと言われる。
(参考記事:脱北女性、北朝鮮軍隊内の性的暴力を暴露「人権侵害と気づかない」)人権の概念をしっかりと持っていれば、北朝鮮の労働者たちだって、「国家に抗議して当然」と考えるのではないか。