「住民たちは、覚せい剤を『風邪予防の万能薬』ぐらいに考え、『覚せい剤の煙にあたれば1年間は風邪をひかない』という俗説がはびこっている。
また、『脳卒中と心血管系疾患に効果が優れた効果がある』と思っている人や、『春と秋には、子どもたちに覚せい剤の煙を当たらせれば、インフルエンザの予防接種の代わりになる』と思っている人もいる。
中学生も覚せい剤をやらなければいじめられ、主婦は人民班(町内会)の会議の前にキメてくる。人民保安省、機動巡察隊員も夜勤の際にやっている。以前は挨拶代わりにタバコを差し出すのが習慣だったが、最近では顔を合わせると覚せい剤をやるようになった」
ほかにも、ショッキングな証言はいくらでもある。
「17歳の娘まで…」
2007年当時、中国の丹東で貿易業を営んでいた中国朝鮮族のキム・ジョンエ(仮名)さんは、覚せい剤に溺れる北朝鮮の貿易業者の様子を次のように語った。