9日午後2時、ソウル市庁前。「助けてください。助けてください」と繰り返す女性に北朝鮮の兵士が、「クワ浴A早く動け」とまくしたてながら暴力を加えている。小銃の台尻で頭を殴ったり足で蹴ったりし、暴力を受けた女性はその場で気を失ってしまった。
金正日ICC提訴キャンペーンを推進している北朝鮮人権団体連合会(以下、連合会)が、世界人権宣言の日を記念して、北朝鮮の人権改善に対して市民に関心を持ってもらうために、パフォーマンスを行い声明文を発表した。連合会はこの日、強制送還されて北朝鮮の兵士の拷問を受けるパフォーマンスをした。
連合会は声明文で、▲国連常任理事国は北朝鮮の人道に反する犯罪行為を直ちに調査すべきである、▲中国は反人道的な脱北者の強制送還を直ちに中止すべきである、▲北朝鮮は拘禁施設である政治犯収容所を直ちに解体すべきであるなどと主張した。
北朝鮮当局による人権蹂躪の実態を明らかにするために証言した脱北者は、「聖書を勉強したという理由で保衛部に逮捕されて、手と足のつめを全てはぎ取られた。13人の収監者のうち私だけが唯一の生存者」と話した。また、「北朝鮮では自白させるためにアヘンを飲ませる。取り調べの時に骨が折れたり、血が出ることは日常茶飯事」と証言した。
この日のキャンペーンに参加したHelping Hands Koreaのティム・ピータース代表は、「2度もナチスの収容所のような残酷な人権侵害が起きてはならない。これ以上北朝鮮政権を放置してはいけない」と主張した。