“北朝鮮が開発支援を要求しながら、国際機関の要員を撤収させた行為は、国際支援機関の信頼を大きく弱める可能性がある”
国際開発救援団体のワールドビジョンが、北朝鮮の農業研究所(所長パク・ヒョグン)の創立を記念して開催した、南北農業協力に関するシンポジウムで、クオン・テジン韓国農村経済研究院専任研究委員は、”北朝鮮が援助機関の監査を無視したまま、一方的に開発支援を要求したり、中断するという対応をとることは、国際規範と手続きを無視する行為”と言い、このように主張した。
クオン研究委員は緊急救援の支援から、開発支援への変化の必要性は認めつつも、”北朝鮮政府が開発支援への転換を要求しながらも、はたして開発支援を受ける準備ができているのか疑わしい”と述べ、”開発支援の妥当性、目標と内容、過程まで、透明な公開が必要であり、モニタリングの方法など、成果を確認できる制度が揃わなければならない”と促した。
クオン研究委員は対北支援が北朝鮮の改革開放や食料受給の安定などに肯定的な役割を果たしてきたが、透明性を保障せず、援助する者に十分な情報を提供しないなど、問題点が露出していると指摘した。
また対北支援でも、韓国政府が政治的論理による散発的な事業を推進し、国民の共感を形成することができないまま支援事業を推進して、南南葛藤を誘発してきたと主張した。クオン研究委員は何よりも対北支援の必要性に対する、国民の同意の確保が優先しなければならないと強調した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面一方、パクヒョグン研究所長は、”北朝鮮の農業の最大の核心問題は、貧困の悪循環から脱することができない点”と言い、”生産性の悪化が貧困の悪循環を維持している”と指摘した。
パク所長は”2.13合意が実現して、北朝鮮の核問題が解決されれば、北朝鮮に対する国内外からの支援は画期的に増えるだろう”と述べ、”対北支援が韓国の農業に及ぼす影響も大きく考慮しなければならない”と主張した。