宋氏はあくまで「すべて事実である」との立場だが、金氏は「先に棄権を決めて、北に通知した」との主張である。
また、南北間の公式の対話ルートには板門店連絡事務所と黄海・東海(日本海)の軍通信線があったが、これらを使って上記のやり取りが行われた記録はない模様だ。ただ、非公式対話のための直通電話が情報機関の国家情報院にあったとされ、これが使われていたなら、真偽を客観的に確認するのは難しい。
しかしいずれにせよ、2007年の決議で韓国が棄権したのは事実だ。そして、まさにその時にも、政治犯収容所では10万人以上とも言われる人々が虐待に苦しんでいた。
(参考記事:赤ん坊は犬のエサに投げ込まれた…北朝鮮「政治犯収容所」の実態)当時と現在の情勢は異なるので、今の感覚で廬武鉉政権を非難するのはフェアではないとの意見もあるだろう。