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北朝鮮国内の情報筋は、「国際社会はこれ以上、北朝鮮に食糧援助をする必要はない」と口をそろえる。受け取った小麦粉と粉ミルクを外貨稼ぎ用の高級食材に転用しているからだという。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

国際団体や一部のNGOは「北朝鮮への食糧支援が必要だ」と主張しているが、それに対して北朝鮮国内の複数の情報筋は「必要はない」と述べている。配給制度は完全に崩壊したが、食べるものがなく餓死したり、物乞いをしたりする人はもはやほとんど見かけなくなったというのだ。

「空腹ではない」

水害復旧に動員された咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋は「被災地で食料価格が一時上昇したのは事実」としつつも「今は道路が復旧したので、食料価格は安定している」と述べた。

慈江道(チャガンド)の情報筋も「今の世の中で腹を空かせている人がいるならば、その人に原因があるのだろう」「昔のように腹さえ満たせばいいというのではなく、今では食生活の質を上げるために努力している」と述べた。

北朝鮮の全人口2500万人に1日600グラムの食糧を配給するとしても、1年に穀物540万トンさえあれば十分であり、北朝鮮当局が定めた1日の食糧配給量450グラムで計算すると、1年に必要になる穀物は400万トン以下になると情報筋は述べた。

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そもそも北朝鮮では配給制度がなくなって久しく、住民は経済活動を行って市場で食糧を買い求めている。

「豚のエサ」を優先

また、北朝鮮は2014年から穀物生産量が540万トンを超えたとし、昨年も今年も豊作なので、外国からの食糧支援は必要ないと情報筋は説明した。だとすれば、なぜ北朝鮮は国際社会に執拗に支援を求めるのだろうか。

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北朝鮮当局は昨年から、平壌穀産工場と龍城食料工場で、北朝鮮住民の食料であるトウモロコシを使い、食料油と砂糖を生産している。その残りカスは万景台(マンギョンデ)区域などに住む幹部に豚肉を供給する牧場に餌として送られていると情報筋は述べた。

庶民の食べ物を他の用途に充てているため、穴埋めのために支援を求めているということだ。

また、北朝鮮は育児院に収容した孤児に食べさせるとの口実で国際社会に小麦粉と粉ミルクと要求しているが、それらは平壌を訪れた外国人に売りつけて外貨を稼ぐための高級食材として転用されているというのが情報筋の話だ。