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機器の入手は困難だが、中朝を往来するビジネスマンや機関関係者に頼んで取り寄せてもらう。韓国では、一般的な血圧計、血糖値測定器が4万ウォンから6万ウォンほど(約3700円〜5600円で売られているが、北朝鮮では何倍もの値段が付けられる。

北朝鮮の幹部ですら、自国の医療を信用せず、敵国である韓国の医療技術を信頼するというのは、なんとも皮肉な話だ。いや、韓国製品の人気の理由が「金正恩式恐怖政治」というのは、ブラックジョーク以外のなにものでもない。

高英起(コウ・ヨンギ)

1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。

脱北者が明かす北朝鮮 (別冊宝島 2516) 北朝鮮ポップスの世界 金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔 (宝島社新書) コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記