金正恩氏が、どこそこを訪れると日時が決まれば、現地では何ヶ月、何週間も前から準備作業が行われる。道路をきれいにする「道路美化事業」は基本で、稼働が止まっていた工場を、あたかも稼働しているかのように装う「企業所生産正常化事業」も行われる。稼働が止まっていれば、地域や工場の幹部は金正恩氏から叱責を受け、首が飛びかねない。いや、処刑される可能性も出てくる。
実際、金正恩氏は昨年、スッポン工場を現地指導した際、管理不行き届きという理由から工場内で激怒。後に責任者を処刑し、さらにその直前の激怒した動画まで公開したことがある。
(参考記事:【動画】金正恩氏、スッポン工場で「処刑前」の現地指導)おそらく、各地の企業所の責任者は、金正恩氏の「激怒動画」を見ながら「金正恩元帥様がうちの工場に来られたら大変なことになる」と、震え上がったにちがいない。