米政界の一部では北朝鮮に対する先制攻撃さえ論議され始めているが、いかに米軍の力が強かろうとも、核兵器を除去するためだけに軍事行動を起こすことはできない。韓国と日本という同盟国のリスクが大きすぎるためだ。
しかし、そこに人権問題が加われば、大義名分は立つ。「北朝鮮ではいまも大勢の人々が国家による虐待に苦しんでいる。早く救わねばならない」との理屈だ。悪い例ではあるが、イラク戦争においてもこうした論法が持ち出された。
いずれにしても、北朝鮮は核兵器を絶対に放棄しないと言っているし、体制が恐怖政治を支えにしている以上、人権侵害を止めることもない。
(参考記事:北朝鮮「核の暴走」の裏に拷問・強姦・公開処刑 )