北朝鮮当局の強力な対応にもかかわらず、国境地域の住民の密輸行為がさらに増えて、大型化している。最近は密輸の商品もなくなっていることから「くず鉄」やさらには「人糞」まで密輸しているという。

咸鏡北道の消息筋は22日にデイリーNKは保衛員の話を引用して「国境で毎日中国に行く古鉄が60トン以上だ。古鉄は主に兵士や保安員が内陸から車で密輸している」と伝えた。

両江道の消息筋も「密輸商品がなくなり、人糞の粉まで密輸している。内陸地域に行って人糞の粉を専門的に買い占める人もいる」と話した。

北朝鮮は今年の新年共同社説で金属生産を画期的に増やす方針を発表し、大人は年間に古鉄を40キロ、中高生は25キロ、小学生は15キロを集めるように指示を下した。また、貿易機関も不法的な古鉄の輸出と住民の古鉄密輸を防ぐために、国境地域の都市別に保衛司令部の検閲台を常設し、監視活動を強化した。

農業生産で不足な肥料を補うために毎年冬になると、全住民が「堆肥戦闘」に動員させられている。

しかし、北朝鮮のこうした努力にもかかわらず、国境地域での古鉄密輸は減少せず、むしろ増加。最近は人の糞まで中国に売っている状態だ。

咸鏡北道の消息筋は、「今は密輸する商品がない。昔は海産物や薬草密輸が多かったが、最近は国営貿易機関が現地に行って薬草や海産物を買い占めるため、密輸している人にまで回らない」と話した。

また、「国境地域は農機具まで全部売ってしまったのでくず鉄も残っていない。国境地域で密輸されている古鉄やくず鉄は全部内陸から入ってくるものだ」と強調した。

さらに、「内陸で古鉄やくず鉄を運搬することには、取締りが厳しいため保衛部や保安署から面倒見てもらわないとできない。古鉄やくず鉄を運ぶ人はみんな兵士か保安員だ」と話した。

消息筋によると、現在北朝鮮で古鉄1キロの値段は1100ウォンで、昨年の750ウォンに比べ大幅上昇したという。

そして、「古鉄やくず鉄の密輸が増え、国境地域では重い密輸の荷物を専門的に運ぶ運び屋も登場した。密輸は普通村から遠く離れた人影のないところで行われるため、たくさんの荷物を運ぶためには、運び屋を使うしかない」と話した。

また、「規模の大きい密輸商売は、1人当たり7〜8人程度の運び屋を雇っている。運び屋は一晩で2万ウォン程度もらう」と伝えた。

両江道の消息筋は、「密輸のアイテムがなくなり、昨年からは人糞の密輸が大々的に行われている。内陸から人糞の粉と鶏の糞だけを専門的に持ってくる商人も増えている」と話した。

中朝国境で人糞の密輸は2008年の春から始った。環境に優しい農業に対する中国人の関心が高まり、肥料の代わりに人糞の粉が注目されているという。

同消息筋によると、「昨年の場合、人糞の粉が1キロ当たり270ウォンだったが、今年の春は400ウォンまで上がった。鶏糞の粉は人糞より3倍も高い1100ウォンで取引されている」と伝えた。

このように人糞の密輸が広まった原因について「山に行って薬草狩りをするのは本当に大変だ。そういう大変な思いをするより、家で周辺の便所から糞を汲んで干したほうがはるかに金になるからだ」と話した。