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今年7月に香港で開催された数学オリンピックに参加し、韓国領事館に駆け込んで亡命を申請していた北朝鮮の高校生が、韓国に到着した模様だ。香港の独立系通信社「ファクトワイヤー」が報じた。

外交筋によると、18歳のリ・ジョンヨルさんは先週末韓国に無事到着した。その後、他の脱北者同様に国家情報院の北朝鮮住民保護センター(旧合同尋問センター)に向かったと思われるが、詳しい足取りは明らかにされていない。

リさんは、今年7月に香港で開催された第57回国際数学オリンピックに北朝鮮代表として参加していたが、宿舎の学生寮から忽然と姿を消した。その後、アドミラルティにある韓国領事館に駆け込み、韓国へ亡命する意思を表した。

ゲーム機で暇つぶし

領事館側は不測の事態に備えて、建物のセキュリティを強化したが、領事館内の雰囲気はさほどでもなかったようだ。

当初、リさんが滞在していたのは建物の5階の会議室だった。ドアには「使用停止」の張り紙が貼られ、領事館の職員が24時間体制で付き添っていた。しかし、彼は部屋から抜け出して、ビザ発行窓口の隣りにあるトイレに行くこともしばしばあったという。

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その後、彼は指紋認証システムが導入されたセキュリティの高い部屋に移されたが、窓から外を見ていたり、部屋の掃除をしている様子が外部からたびたび目撃されていた。本人は領事館側から提供されたゲーム機で暇つぶししていたという。

北京駐在の韓国大使館の関係者は先月、香港で中国外務省や香港出入境事務処の関係者とリさんの出国について協議した。その結果、先週末の韓国入国に至ったものと思われる。

香港、韓国の両政府はこの件についてコメントしていない。