北朝鮮の朝鮮人民軍板門店代表部は2日、米韓合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダム・ガーディアン」の「冒険性」を非難する白書を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。

白書は、図上の演習シミュレーションとして行われてきた「乙支フォーカス・レンズ」が2008年に現在の名称に変わり、実動演習に移行して以来、米軍は参加する兵力と戦力の増強を続けてきたと指摘。

また、米軍は従来、演習に核攻撃能力を持つ兵器を投入する場合、その事実をひた隠しにしてきたのに、現在は積極的にメディアに公開しているとして、「対朝鮮侵略策動がすでに極限界線を越えて実行の段階に入ったということを実証」していると述べた。

さらに、「最近、敵はわれわれのいわゆる『核兵器使用徴候』と『兆し』を前提とする先制打撃論を唱えている。これは、機会が生じれば自分らの「決心」と「判断」によってわが共和国を先制打撃するという凶悪な野望の発露である」「膨大な核戦争武力を投入した状態で、いったん、機会が生じれば不意の核先制打撃を実現するというところに、同合同軍事演習の危険性と冒険性がある」などと主張。

その上で、米韓が「北侵核戦争演習に執着し続けるなら、その代価を最も凄絶に、悲惨に、どっさり払うことになる」と威嚇した。

朝鮮中央通信の報道全文は次のとおり。

朝鮮人民軍板門店代表部が「ウルチ・フリーダム・ガーディアン」合同軍事演習の冒険性を暴露

【平壌9月2日発朝鮮中央通信】朝鮮人民軍板門店代表部は2日、米帝と南朝鮮のかいらいが過去数十年間エスカレートしてきた「ウルチ・フリーダム・ガーディアン」合同軍事演習の冒険性を暴く白書を発表した。

白書は、同合同軍事演習は極悪非道な対朝鮮政策と軍事戦略の直接的所産であると暴いた。

米帝の対朝鮮敵視政策は最も極悪非道で、最も卑劣で、最も横暴な侵略的性格を帯びている。

そこでも基本は、軍事的力によってわが共和国を併呑しようということである。

冷戦以降の時期、米帝は全朝鮮に対する軍事的支配を確立するための数多くの戦争シナリオを考案し、その実現のために各種の作戦計画を絶え間なく修正、補充した。

毎年、強行された同合同軍事演習も、その一つである。

図上での謀議訓練を主としていた「ウルチ・フォーカス・レンズ」合同軍事演習を2008年に「ウルチ・フリーダム・ガーディアン」に改称した米帝は、朝鮮半島を作戦舞台にしている米帝侵略軍とかいらい軍、すべてのかいらい中央および地方行政機関、軍需、民間企業など、南朝鮮の人的・物的資源をすべて包括する大規模な戦争演習に拡大させた。

2009年6月、米帝が核戦争装備と多様な通常戦力を含む「拡張抑止力」をかいらいに提供する謀議をこらした後、同年8月、新しい作戦計画通り北侵攻撃に動員される部隊の作戦指揮能力の向上にキーポイントを置いて同合同軍事演習が繰り広げられた。

2010年には、「北の『天安』艦攻撃に対する対応措置」を唱えてこの合同軍事演習に参加する米帝侵略軍の兵力をその前年に比べておおよそ3倍も増強し、原子力空母打撃団と核先制打撃手段を含む膨大な武力を朝鮮半島の周辺に投入した。

米帝は、2015年を「戦争の年」に、同合同軍事演習が展開される8月を「戦争開始の月」に定めて合同軍事演習に狂奔した。

白書は、同合同軍事演習はエスカレートしてきた世界最大規模の実戦演習であると主張した。

こんにち、米帝が他の国・地域で行う各種名目の軍事訓練に派遣する兵力を見れば、大体、数十、または数百人にすぎない。

それに比べると、同合同軍事演習に動員される米帝侵略軍の兵力は数百倍に及ぶ。

同合同軍事演習は、投入される戦争装備においても極度の冒険性を帯びている。

もともと、米帝はかつて合同軍事演習に核戦争殺人装備を動員させる場合、それを極秘に取り扱ってきた。

しかし、こんにちになって米帝が何の躊躇(ちゅうちょ)やはばかりもなく核戦争装備の投入事実とその打撃力についてメディアに堂々と公開しているのは、対朝鮮侵略策動がすでに極限界線を越えて実行の段階に入ったということを実証する。

白書は、同合同軍事演習は極限界線を越えた実戦的な核先制打撃演習であると明らかにした。

最近、敵はわれわれのいわゆる「核兵器使用徴候」と「兆し」を前提とする先制打撃論を唱えている。

これは、機会が生じれば自分らの「決心」と「判断」によってわが共和国を先制打撃するという凶悪な野望の発露である。

同合同軍事演習は、これらすべての先制打撃悪巧みを実現することに傾いている。

膨大な核戦争武力を投入した状態で、いったん、機会が生じれば不意の核先制打撃を実現するというところに、同合同軍事演習の危険性と冒険性がある。

白書は、戦争を「平和」に、侵略を「防御」に、略奪を「援助」に描写するのは帝国主義者の公認されている常套的手口であると糾弾した。

敵は、合同軍事演習の侵略性と冒険性に対する非難と糾弾が降り注ぐと、鉄面皮にも「年次的で公開的な訓練」「透明性が保障された正常訓練」「年次的な防御演習」であるというふうの詭(き)弁で黒白を転倒してきた。

敵は、表では合同軍事演習の「防御的性格」についてそれほど唱えながらも、裏では同合同軍事演習に9の追随国の有象無象を「参観」の名目で招き入れた。

南朝鮮のかいらいは、米国上司の「防御」うんぬんに拍子を合わせて南朝鮮の住民の中に「北の脅威」に対する恐怖を生じさせ、同族に対する敵対意識を鼓吹することで北侵核先制打撃演習を合理化してみようとしている。

白書は、北侵悪巧みをなんとしても実現してみようとする米帝と南朝鮮かいらいの策動は絶対に容認されないと強調した。

また、米帝と南朝鮮のかいらいが「ウルチ・フリーダム・ガーディアン」をはじめとする北侵核戦争演習に執着し続けるなら、その代価を最も凄絶に、悲惨に、どっさり払うことになるであろうと警告した。―――

    関連記事