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台風10号「ライオンロック」の影響で、中国吉林省の延辺朝鮮族自治州や北朝鮮の咸鏡北道(ハムギョンブクト)では大雨が降り続いている。

中国の吉林新聞によると、台風は31日午前5時にロシア・ウラジオストク付近に上陸した。勢力は弱まり、熱帯低気圧に変わったものの、中心付近では依然として秒速20メートルの強い風が吹いている。また、29日から延辺各地で大雨が降り続いている。

積算降水量が最も多のは北朝鮮に向かう税関のある圏河で189.2ミリ、図們市では150ミリを超え、降水量の記録を更新した。

州都の延吉市内では至る所で道路が冠水。龍井市では市内を流れる海蘭江、六道河の水位が急上昇し、洪水の危険が迫っている。市政府は「50年に1度のこと」として、川沿いの住民に対して早急な避難を呼びかけている。また、各地で道路が寸断されている。

少ない降水量でも危険

国境を挟んだ北朝鮮の咸鏡北道でも、大雨が降っている。

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朝鮮中央テレビは30日午後8時の天気予報で、同日午前6時から午後5時までの間に慶興(キョンフン)88ミリ、穏城(オンソン)73ミリ、慶源(キョンウォン)63ミリ、茂山(ムサン)と会寧(フェリョン)で52ミリの降水量を記録したと伝えた。

31日は、咸鏡北道の北部で100ミリ以上の雨が降り、10メートル以上の強風が吹き、雨は来月2日まで降り続くと伝えている。

中国と異なり、防災インフラが整備されておらず、ハゲ山の多い北朝鮮では、比較的少ない量の雨が大災害を引き起こすことがあるため、今回も深刻な被害が懸念される。昨年8月22日、大雨で羅先(ラソン)では市内全域が冠水し、山崩れが起き、400人もの犠牲者が出た。その時の降水量は160ミリだった。