部隊あたり3日間調査しては、次の部隊へと移っていくという。ただ、どの部隊に行くのか明かさずに動くため、国境警備隊では「次はわが身」と戦々恐々としているとのことだ。
国家による責任転嫁
北朝鮮に「叩いてほこりの出ない」国境警備隊は存在しないといっても過言ではない。一時的な不法越境を黙認したり、密輸の片棒を担ぐ事で副収入を得て、生計の「足し」にする事が常態化しているからだ。
このため、今回の検閲は、駐英北朝鮮公使の太永浩(テ・ヨンホ)氏の脱北という衝撃的な事件を受け、国境地帯の軍紀を引き締めることを目的とした「見せしめ以外の何物でもない」(取材協力者)と言うことができる。