朝鮮労働党機関紙の労働新聞は2013年4月28日付で、正恩氏と李雪主(リ・ソルチュ)夫人が張氏とともに、オープン直前のヘダンファ館を訪れたときの写真を紹介している。そこでは屈託のない笑顔を見せていた正恩氏が、わずか数カ月後に張氏を銃殺刑にしたのだ。正恩氏の表情の明るさがむしろ、体制の裏側で進行していた権力闘争の陰惨さを感じさせる。

故金正日総書記から大きな信頼を寄せられ、部下たちからも人気があったとされる張氏が、正恩氏により反党、反革命の分派行為と国家転覆陰謀罪に問われるまでの過程を、ここで詳述する余裕はない。

その代わりに指摘して置きたいのは、張氏の「影」が正恩氏のメンタルに及ぼす影響である。

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