意外と知られていないことだが、北朝鮮にも裏社会は存在する。90年代までは、「チュモクセゲ」と呼ばれる反社会的勢力が存在した。直訳すると「拳の世界」。実に単純明快なネーミングだ。

彼らは徒党を組んでシノギや抗争で組織を拡大し、時には当局と裏で手を組みながら裏社会に君臨していた。しかし、90年代中盤から北朝鮮を襲った「苦難の行軍」と呼ばれる大飢饉を通じて、社会全体が混乱し、さらに当時の金正日体制が徹底的にヤクザを弾圧したことから、ほぼ壊滅状態となる。

(参考記事:【実録 北朝鮮ヤクザの世界(上)】28歳で頂点に立った伝説の男

21世紀の少年パルチザン

しかし、それまでのヤクザは消滅したものの、大飢饉を通じて新たな「半グレ集団」が生まれることになる。