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韓国に亡命したロンドン駐在の太永浩(テ・ヨンホ)北朝鮮公使は、大使館内で事実上トップであったことが明らかになった。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

テ公使は、朝鮮労働党の細胞秘書で、週1回行われる生活総和(総括)を取り仕切り、玄鶴峰(ヒョン・ハクポン)大使から報告を受ける立場にあった。

極めて、高いポジションにいたテ公使だが、ある時、部下の失態に対して寛容な姿勢を見せたという。

金正日氏の写真を…

大使館に週2回通い、掃除と食事を担当していた朝鮮族女性は次のようなエピソードを明かした。

2011年12月に金正日氏が亡くなった際に、脱北者が大使館に押し寄せて「金正日死亡万歳」などと叫び抗議活動を行った。

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彼らは大使館の壁に金正日氏の写真を貼り付けたが、対応にあたったムン・ミョンシン2等書記官が怒りのあまり、その写真を剥がそうとして誤って破いてしまった。

金日成氏、金正日氏の写真、肖像画は神聖なものとされ、災害時に命を投げ出して守ったことが美談として紹介されるほどだ。たとえ故意ではなくても、破損した場合は重罪に問われる。

「テ公使はいい人だった」

この事件を受けて、大使館では緊急対応会議が行われた。朝鮮族の女性は扉の外で、耳をそばだてていた。すると、テ公使の次のような言葉が聞こえてきたという。

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「故意ではない。助けよう」

その後、チュ・ヨンチョル1等書記官は、ムン2等書記官に「君を助けたのはテ公使だ。今後、がんばりたまえ」と語っていたという。朝鮮族の女性は、「テ公使はいい人だ」と思ったと当時の心境を語っている。