著者が脱北する前の1991年当時に鉄道変電所で働いていた友人から聞いた話では、鉄道では3000ボルトの直流電流が必要となるが、これがまともに供給されるのは午前2時から3時の間だけで、昼間には1800ボルトまで下がることもあったという。
さらに、そんな状態が続いているため、ただでさえ老朽化している電力設備の状態がさらに悪くなり、電力が不安定になるという。
以上は、2000年に書かれた分析記事だ。それから16年が経ったが、さほど状況が改善されてはいない。
2004年に、韓国の統一研究院が発表した報告書によると、北朝鮮鉄道の主要幹線を補修するだけでも50億ドル以上かかると推測されている。