貨物を満載した列車の場合、3センチから4センチも上下の揺れを繰り返し、連結部位では5センチから7センチも揺れている。北朝鮮ではコンクリート製の枕木が使われているが、レールが犬釘できちんと固定されていないため、列車の揺れがひどいのだ。また、近隣の住民が犬釘を抜いて屑鉄として売り払ってしまうため、さらに揺れはひどくなる。
マルチプル・タイタンパーなどのバラスト(砂利を敷いた道床)を整備する機械もあるにはあるが、外国製なので数が非常に限られているため、人の手に頼らざるをえない。使うにしても、材料、燃料不足で、メンテナンスや補修工事もなおざりになってしまう。
そんなことを数十年も繰り返した結果、バラストに不純物が多く含まれるようになり、列車の荷重を支えきれなくなっているのだ。
ボロボロの橋脚
それにもかかわらず、北朝鮮は金日成氏の指示に基づき、100トンの重量級の貨車を開発し、運行に投入した。