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故金日成(キム・イルソン)主席らと抗日パルチザン闘争を繰り広げ、防衛相にあたる人民武力部長(現人民武力相)も勤めた呉振宇(オ・ジヌ)氏の息子である呉日晶(オ・イルチョン)労働党民間防衛部長が上将から少将に2階級降格されたと複数の韓国メディアが報じた。

また、故金日成氏の護衛司令官を務めた呉白龍(オ・ペンリョン)氏の長男で呉琴鉄(オ・グムチョル)副総参謀長と、次男の呉鉄山(オ・チョルサン)海軍司令部政治委員の党内における地位も低下したという。

革命の信念を捨てれば歴史のゴミ

呉日晶氏は昨年末、金正恩最高司令官推戴4周年記念式に上将ではなく少将の階級章をつけている姿が、朝鮮中央テレビで捕捉された。

韓国の安全保障関係の当局者は「上将から少将に降格されたことから、労働党部長(閣僚級)も解任された可能性がある。閣僚から次官補に低下したことになる」と指摘した。

呉琴鉄氏は、5月に開かれた朝鮮労働党第7回大会で、党中央委員から候補委員に落ち、次男の呉鉄山氏は党候補委員から脱落した。

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「パルチザン2世」と言われる呉日晶、呉琴鉄、呉鉄山の各氏は、金正恩後継体制が構築まっただ中の2011年11月に上将に昇格するなど、3代世襲を後押しするグループと見られていた。2015年までには金正恩氏の現地指導に頻繁に随行し、権力を誇示していたが、今年に入ってからは激減していた。

朝鮮労働党の機関紙・労働新聞は昨年11月、「革命の信念は自然に遺伝されるものではない。信念を捨てた人間は、かつての社会的地位があったとしても、歴史のゴミとして捨てられるのが革命闘争の教訓」と「パルチザン2世」に対するけん制と見られる社説を掲載している。

こうした動きについて、韓国の北朝鮮専門家の中からは「金正恩氏は、長期間、既得権勢力だったパルチザン2世がグループとなることか、独裁権力の強化に障害になりかねないと見ているようだ。パルチザン2世の中からは崔賢(チェ・ヒョン)前人民武力部長の息子である崔龍海(チェ・リョンヘ)氏ぐらいを象徴的に登用する可能性が高い」という見方が出ている。