香港で開催された数学オリンピックに参加し、その足で韓国領事館に駆け込んだ北朝鮮の学生は、3回連続銀メダルを受賞した18歳のリ・ジョンヨルさんだということがわかった。香港のサウスチャイナ・モーニング・ポストが報じた。

同紙によると、リさんは、2014年の南アフリカのケープタウン、2015年のタイのチェンマイ、そして先月の香港での数学オリンピックで3回連続銀メダルを獲得。

デイリーNKジャパンが調べたところ、2013年のコロンビアのサンタ・マルタ大会にも出場しており、4回連続で数学オリンピックに出場していたことが、北朝鮮鮮国営メディアからも確認された。

情報筋によると、この学生が宿舎からいなくなった直後と思われる先月16日の午後1時、数学オリンピックのボランティア学生100人が入っているチャットルームに、この学生を探しているという内容の投稿が、顔写真とともに流された。しかし、誰からも答えは得られなかったという。

韓国領事館に駆け込んだ北朝鮮学生リ・ジョンヨル君の顔写真を報じる香港のサウスチャイナ・モーニング・ポスト
韓国領事館に駆け込んだ北朝鮮学生リ・ジョンヨルさんの顔写真を報じる香港のサウスチャイナ・モーニング・ポスト

リさんは、宿舎だった香港科技大学を抜け出し、20キロ以上離れたアドミラルティにある韓国領事館に向かったと伝えられている。

参加した学生によると、北朝鮮チームは皆比較的おとなしかったが、大会最終日のパーティでは他の国の学生と交わろうとしており、流暢な英語を話していた。しかし、リさんいなくなったことには誰も気づいていなかったという。

香港の人権団体は、リ君の処遇に憂慮の念を示している。リさんは治外法権下にある韓国領事館にいるため、韓国政府の同意なしに、香港や中国当局が手を出すことは一切できない。しかし、中国と韓国の協議が長引けば、リさんが数年以上韓国領事館から一歩も出られない状況になりかねない。

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