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北朝鮮は、毎年7月27日を「戦勝節」として盛大に祝う。1950年6月25日に始まった祖国解放戦争(朝鮮戦争)の休戦協定が結ばれたのが1953年7月27日だが、北朝鮮はこの日を「わが国の大勝利に終わった日」と宣伝している。

しかし、庶民は「なぜそんなに大騒ぎするのか」と冷めた目で見ている。それはこの日が「単なる休戦の日」であることを知っているためだ。

歴史歪曲を批判

平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋によると、27日には工場、企業所、学校で生産や授業を中断し、「戦勝節記念講演」「戦争老兵(退役軍人)たちとの集い」「芸術小組講演」など様々なイベントが行われた。しかし、人々の反応は鈍い。

韓流ドラマや映画を見るだけに飽きたらず、韓国のラジオに耳を傾ける人が増えつつあり、7月27日は「戦勝節」ではなく「単なる休戦の日」であり、戦争は北朝鮮が先に攻め込んで始まったものであることぐらいは多くの人が知っている。

さらに、現在行われている大増産運動「200日戦闘」や、6月と7月の「反米闘争月間」に行われる「反米群衆大会」や戦勝節記念行事に動員され、イライラがつのっている。市場に商売をしに行けず収入が減ったことに加え、今年の北朝鮮は異常高温に見まわれていることで、イライラも倍増しているのだ。

日本人にも投げやり

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市民は「3年も戦争して、結局は元の境界線(38度線)付近で休戦したのなら、どっちも勝ったとは言えない」「歴史の真実はいつか明らかになる」などと、当局の歴史歪曲を批判している。

また、昨年北朝鮮を訪れた日本人観光客によると、祖国解放戦争勝利記念館の案内員ですら、展示物を案内しつつ「これがわが国の考える歴史です。あなた方は信じないでしょうが」と投げやりな態度を取っていたという。