新義州の情報筋は、「具体的な売れ行きはわからない」と前置きしながらも、「マンションの半分以上が空き部屋のままだ。日暮れ時にマンションを見上げても、電気のついている家は3分の1ほどしかない」と述べた。
投資用に購入したことから住んでいないだけなのか、それとも売却されていないのかは不明だが、そもそも北朝鮮では一般的にマンションの高層階はさほど好まれない。10階から15階建てのマンションは、電力難でエレベーターが使えず、階段での登り降りを余儀なくされる。電気が来ないため、ポンプが使えず、水道が使えない。
水道が使えないことから、高層階の住民の中には、信じられない方法で「トイレ問題」を解決する人々がいるぐらいだ。
(参考記事:空から汚物が…北朝鮮でマンション「高層階」が不人気なワケ)比較的豊かと言われている新義州市内ですら、電気はほとんど供給されず、水道の水が出るのも朝夕の1~2時間という家がほとんどだ。マンションの高層階に住んでいる人は、地上にある井戸で水を汲み、それを持って高層階まで運ばなければならない。