北朝鮮当局は15日、北朝鮮領内から子供を誘拐しようと試み、5月に拘束されたとする脱北者男性の記者会見を平壌で開いた。朝鮮中央通信が伝えた。
男性は、2013年に北朝鮮から中国へ脱出し、2014年に韓国入りした高賢哲(コ・ヒョンチョル)氏(53)。
会見によれば、高氏は韓国情報機関、国家情報院(国情院)の関係者らから6~9歳の子供を誘拐して韓国へ連れてくるよう指示を受け、北朝鮮との国境に接する中国遼寧省丹東市に入った。そして今年5月27日未明、中朝国境を流れる鴨緑江に位置する北朝鮮領の水口島に渡ったところで、北朝鮮当局に拘束された。
一方、高氏を取材したAFP通信によれば、同氏が誘拐しようとしたのは8歳と9歳の女児で、国情院関係者から孤児1人当たり1万米ドルの報酬を約束されていたという。
韓国統一省は一連の報道を受け、高氏の即時送還を北朝鮮に求めている。