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電力難に苦しむ北朝鮮では、自然エネルギーの導入が大々的に奨励されている。しかし、一部ではやり過ぎの感も否めない。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

金正恩党委員長は、今年の「新年の辞」で「電力問題の解決に全党的、全国家的な力を入れるべき」「自然エネルギーを積極的に利用して電力不足の問題を解決する」と、電力問題が非常に厳しいことを年頭から強調した。

平壌の事情に詳しい中国の貿易業者によると、「各病院、逓信所、学校などにソーラーパネルを設置せよ」という指示が中央から下された。

さらに、金正恩氏は、軍の病院を視察した際に「手術室、分娩室、救急室に必要な電気を自然エネルギーで確保せよ」という指示や、農場の温室では「太陽熱で温度を保つ方法を研究せよ」という指示を出すなど、すさまじい勢いで自然エネルギーを推している。

ソーラーパネルの活用はそれだけにとどまらない。

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労働新聞など北朝鮮の各メディアは昨年8月、平安南道(ピョンアンナムド)の南浦(ナムポ)海運事業所のイルクン(職員)、技術者、労働者が、屋根いっぱいに貼り付けられたソーラーパネルで動く旅客船を製造したと報じた。

また、同じ南浦市でソーラーパネルで動くバスも開発された。100ワットのソーラーパネル32枚と蓄電池50個、95キロワットの直流モーターを搭載したものだ。定員は140人、最高時速は40キロ、乗客からの評判も上々だという。

しかし、実用性については疑問視されている。

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ソーラーバスは、北九州市や豪アデレード市で営業運転に投入されている。また、ソーラーボートは2010年にドイツでお目見えした。しかし、いずれも実験段階だ。

実用性のあるソーラーパネルやバッテリーを自力で大量生産する段階に至っていない北朝鮮で、船やバスが動かせるほどの技術を持っているのかと疑問を持たれるのは無理もない。

自然エネルギーの奨励は世界的なトレンドであるが、金正恩氏の方針に忠実に従いすぎるあまり、技術や採算性を無視して何でもかんでもソーラーでやろうという「過剰な忠誠競争」と言える現象が起こっている。

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その負担を強いられるのは、一般住民だ。

病院の手術室をソーラーパネルですべて賄おうとすると、1万3000元(約19万6000円)以上もかかるが、その費用は病院の職員が負担させられる。また、学校へのソーラーパネル設置費用は、生徒や親から徴収される。

昨年、中国では過剰生産でソーラーパネルが値崩れを起こしている。北朝鮮での販売価格もかなり下がったものと思われるが、それでも庶民にはかなりの負担であることには言うまでもない。