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彼らは困難な経験を何度も繰り返し、その多くがまともな教育を受けられないなど不当な経験もした。

しかし、彼らは私が会った中で最も勇気ある人々だと断言する。苦しい生活を送り、戦って生き抜いてきただけに、米国や韓国で楽をして生きてきた人々より再起する力がはるかに優れており、クリエイティブで、多くの才能を持っている。

そして、政治的抑圧に耐え、自由を奪われたからこそ、脱北者は米国や韓国の人々より自由の価値をより痛切に感じている。

脱北後の生活は苦しいことがないわけではないだろうが、彼らならではの強味も多いだろう。したがって、もし北朝鮮が今よりも自由になるなら、そして後日、朝鮮半島が統一されたら、北朝鮮の人々が世界で最も成功するのではないかと、そんなことを想像する。多くの困難と戦いを通じ、多くを体得したのだから、それは可能なことであると確信している。

(参考記事:経済制裁をチャンスに変える…北朝鮮「草の根企業」奮闘記

高英起(コウ・ヨンギ)

1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。

脱北者が明かす北朝鮮 (別冊宝島 2516) 北朝鮮ポップスの世界 金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔 (宝島社新書) コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記