スイスから北朝鮮への時計の輸出が完全にストップしたことが明らかになった。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。
スイス時計産業協会によると、今年5月の1ヶ月間、スイスから北朝鮮への時計の輸出はゼロを記録した。
スイスからの時計輸出額は2011年に11万2000スイスフラン(約1218万円)、金正恩氏が政権についた2012年には20万225スイスフラン(約2177万円)と倍増しているが、その後は徐々に細り、今年1月から4月までは87個、1万1049スイスフラン(約120万円)にまで減少していた。
正恩氏の時計は数百万円
スイス政府は、国連安保理やEUでの対北朝鮮制裁を受けて、今年5月に対北独自制裁を発表した。資産を凍結すると同時に、様々な贅沢品の輸出も禁止した。輸出禁止品目には、北朝鮮の高級幹部が好むワインやコニャック、葉巻、香水、化粧品などに加えて、高級時計も入っている。
スイス製の高級品は、北朝鮮の体制維持に大きく「貢献」してきた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面歴代の指導者は、部下たちにスイス製の高級時計やワイン、夫人には化粧品を贈り、忠誠心をつなぎ留めてきた。
もちろん、自分たちが使うための高級品も輸入している。
金正恩党委員長は、様々な時計をつけているのが写真などで確認されているが、その中の一つと目される、パテック・フィリップ社製のダイアモンド入りのものは8万ドル(約836万円)を超える超高級品だ。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面また、李雪主夫人にプレゼントしたのもスイス製のモバードの時計だ。日本で買うと高いもので30万円を超える高級品だ。