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北朝鮮当局が、漁船の出港に厳しい制限をかけたため、多くの船が漁に出られず、漁業だけでなく地域経済に支障が出ていると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

RFAの咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋は語る。

「保衛部(国家安全保衛部=秘密警察)は今年3月から、無線設備を有する数百馬力の大型船以外の出漁を制限しはじめた。漁師に対して徹底的な身分調査をするだけでなく、小型ラジオの所持までチェックする」

小型ラジオは、零細漁業者にとって命綱のようなものだ。漁民たちは、韓国のKBS第1ラジオで放送される「気象通報」を聞き、航路の波の高さ、悪天候を必ず確かめる。北朝鮮の天気予報は誤報が多く、信用できないからだ。

さらに、「気象通報」だけを聞くわけではない。

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「北朝鮮よりもコンテンツが充実して内容が面白い韓国ラジオ番組をよく聴く。韓国ラジオを聴いているうちに、脱北の誘惑に駆られる漁師も出てくることから、北朝鮮当局は小型ラジオを制限しているのだ」(咸鏡北道の情報筋)

小型ラジオの所持を禁止したからといって、無線設備の搭載を許可するわけにもいかない。大型漁船なら、通信内容を監視する保衛指導員が同乗できるが、小型漁船にはその余裕がないからだ。

そして、無線設備があれば、韓国ラジオを視聴するだけでなく、自由に交信が可能で、これも脱北行為に利用されかねない。

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北朝鮮当局の制限に、がんじがらめになった漁師たちは、海岸警備隊にワイロを渡し、小型ラジオを保有せず出漁。そのため、遭難したり、エンジン故障で漂流したりして、二度と戻ってこない船が増えていると情報筋は語る。

北海道から兵庫県にかけての日本海側の沿岸部に、北朝鮮の漁船が漂着し、船内から遺体が発見される事件が多発しているのも、こうした背景があるようだ。

当局に、ワイロを渡す余裕すらない人々は、漁を諦めて市場での商売に身を転じたり、炭鉱に働きに出たりする。

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保衛部としては、自分の管轄区域から脱北者を出して責任を問われることを避けたいのだろう。さらに、外国からの情報流入や、漁師の脱北を防ごうとしているのだが、結果的に地域経済に悪影響を及ぼしている。