もちろん、朝鮮労働党などから「上納金」のノルマを課せられており、それを賄うためには違法な商売にも手を染める。
言うまでもなく、そのようは裏ビジネスは、海外の当局により摘発されるリスクが相当に高い。それに比べレストラン運営は完全に合法であり、外貨獲得の柱のひとつとなってきた。そして、そのビジネスを支えてきたのが、時にネット上でアイドル並みの人気を集めることもある美人ウェイトレス(接待員)たちなのだ。
(参考記事:美貌の北朝鮮ウェイトレス、ネットで人気爆発 )(参考記事:美人ウェイトレスたちの素顔…「北朝鮮レストラン」の舞台裏)
しばらく前のことだが、中国・丹東にある北朝鮮レストランの営業実態について、デイリーNKジャパンの記者が現地の関係者から話を聞いてきたことがある。解説してくれたのは、中国資本と北朝鮮企業の橋渡しをしている中国朝鮮族の貿易業者である。
美女脱北が暴く体制のもろさ
「北朝鮮レストランは、地元資本と北朝鮮側との合弁で運営されているのが普通ですね。地元資本側が店舗や食材の確保などを行い、北朝鮮側がスタッフを派遣している。つまりは相互に現物出資をして、店の権利が半々になるように設定されているんです。もちろん、利益も折半です。